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減塩 [血圧]

 
 食事からの食塩の推奨摂取量をめぐっては、
血圧の食塩感受性(SSBP)に個人差があることから議論が続いている。
さらに、降圧薬を服用している高血圧症患者において、
食事から摂取する食塩が血圧に及ぼす影響については十分に研究されていない。

 そこでGupta氏らは、食塩摂取に伴う血圧の変化や、
ベースラインの血圧および降圧薬の服用状況による影響などを検討する
クロスオーバー試験Coronary Artery Risk 
Development in Young Adults(CARDIA)-SSBPを実施した。

 対象は、2021年4月~23年2月に米国2都市で登録された
50~75歳の213例(年齢中央値61歳、女性65%、黒人64%、白人33%)。

 血圧の内訳は正常血圧が25%、降圧薬でコントロールされている高血圧が20%、
非コントロールの高血圧が31%、未治療の高血圧が25%だった。

 ベースラインの診察後に、高塩分食(通常の食事に1日約5.6gの食塩を追加)と
減塩食(1日約1.3gの食塩)を1週間ずつ交互に摂取した。

 診察は登録時、ベースライン時、第1週終了時、
第2週終了時の4回に加え、その後1週間間隔で3回実施した。

 主な除外基準は、登録時の収縮期血圧が90~160mmHg、
拡張期血圧が50~100mmHgに当てはまらない場合、
治療抵抗性高血圧、高塩分食または減塩食の禁忌とした。


 主要評価項目は、24時間自由行動下血圧測定(ABPM)による収縮期血圧および拡張期血圧の平均値、平均動脈圧、脈圧とした。intention-to-treat(ITT)解析、事前に規定したサブグループ解析を実施。SSBPについては、高塩分食摂取時と減塩食摂取時で平均動脈圧が5mmHg以上低下した場合を「食塩感受性あり」とした。
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薬と毒 [医食]

 人間は数千年にわたり「その辺に生えてる草を食べたら、
なぜか症状が改善した」という経験を積み重ねてきました。
いわば人体実験のようなことを繰り返して、薬と毒の知見を得てきたのです。
それが現代にまで伝わる漢方医学の基礎となっています。

 西洋薬は科学的に分析され、有効成分を均一に含有しており、有効性と安全性が担保されています。一方、漢方薬は非科学的なルーツを持ち、さまざまな成分の混合物で、
常に同じ成分量を含むとは限らないものです。
 ただ、もちろん国の承認を受けて製造販売がなされている医薬品ですので、
いわゆる健康食品を含む食品とは一線を画すものです。

 そもそも漢方薬も西洋薬も、いずれも人体から見れば体外の物・異物です。
西洋薬と漢方薬とではルーツもエビデンス確立の方法も異なりますが、
人間の体内にない成分を取り入れることによって、
身体に何らかの影響を与え、症状が改善する、
もしくは有害事象が起こるという点は同じです。
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