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DHAと認知症や鬱症状 [医食]


 現代社会では、鬱や認知症など心や脳にかかわる病が増えている。その一因は欧米化する食生活にあるとして、祖父母の時代の食事に戻せばいいという考え方がある。

 ヘルスフードを取り入れた食生活で、病気になる年齢をできるだけ先へ延ばし、健康に過ごせる健康寿命を長くするのが目的だ。

 戦後、急速に物質文明が発展し、経験したことのないストレスの多い世の中に生きていかなければならない時代を乗り越えるには、これまであげられていた栄養素だけでは不足するため、自分の体に合ったヘルスフードを加えることが必要になってきた。

 このヘルスフードとは、いわゆる健康食品とは異なり、次のような要件を満たすものだ。
 Ⓐ科学的に有効性が証明されており、臨床で明らかな効果が確認されているもの。Ⓑ食品として安全性が確認され、これまでに人々の食経験があるもの。Ⓒ作用のメカニズムが解明されているか、推定できるもの。

 よく知られた健康食品でも、この三つの要件を満たすものは少ないが、青魚の魚油に多く含まれる不飽和脂肪酸であるドコサヘキサエン酸(DHA)はそれを満たす代表的なものである。
 その効果は、①ガンの抑制や転移予防、②動脈硬化の予防、③アレルギーの改善、④視力の改善や視力低下の抑制、⑤記憶力や学習能力のアップ、⑥心臓病の予防など、様々な例の報告がなされている。

 なかでも注目されているのが、⑤の「記憶力や学習能力のアップ」で、認知症の予防や改善にも有効という報告が増えている。
 有名大学で認知症患者の食生活を調査したところ、アルツハイマー型では動物性脂質の摂取量が多く、魚や野菜を食べる量が少なかった。

 そこで、患者に1日1回、80グラムの青魚を食べてもらったところ、鬱状態の改善がみられたという。日本で約26万人を対象にした疫学調査でも、魚をよく食べる人とそうでない人では、前者の方がアルツハイマー型認知症での死亡率は低く、脳で記憶をつかさどる海馬のDHA量を比較すると、アルツハイマー型認知症で死亡した人は、そうでない人の半分と少なくなっている。



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